建て替えなのに・・・
 建て替えや住み替えで、住まいづくりも2度目、3度目という人も少なくはありません。いわば、“住宅再入門”といったわけですが、再入門の情報というのは意外と少ないものです。
 もちろん、今住んでいる家を高く売る方法とか、建て替えるときにどんな手続きが必要で、ローンの組み方とか税金はどうだとかいう情報はあります。しかし、再入門する人にとってどんな家がいいのかという情報は皆無です。ただ、建て替えなら、ちょっと大きい家を住宅会社は勧めているだけです。
 本当は経験があるのに、初めての人と同じ情報を得て、初めての人と同じ扱いをされています。ふざけんじゃない! と、ここで思わなければ、住宅再入門は失敗します。
 2度目でも3度目でもいつも初心者、それが住宅の現状なのです。

いまの住まいを振り返ろう
 そこで住宅再入門するときは、文学書を今一度読むように、自分の生活、そしていま住んでいる家を振り返るのです。いい面、悪い面が思いだされるでしょう、それを大事にするのです。いい面は今度の家にも生かすべきです。
 ところが、売り出しの新しい住宅というのは、あなたの家のいい面などお構いなしに、プッツンと断ち切っています。それを、みんな最新の住まい方ということで、飛びついてしまいます。これでは再入門ではなく、初心者の入門と同じ、再入門はあくまでも自分の生活の延長線上で考えなければいけないでしょう。
 悪い面はすぐに思い浮かべられるでしょう。というのも、悪い面がいろいろ浮かぶから再入門しようと思ったわけですから。
 ただ、悪い面もどこが悪いのか具体的にしておくことです。
 例えば、老朽化したからということで再入門しようというとき、その老朽化の原因をチェックしておくことです。基礎や水回りなどでもいいのですが、原因を研究しておき、どんな解決方法があるのか、どの会社ならそれを解決してくれるのか調べるべきでしょう。その手間を惜しむと、再び失敗となるのです。
 担当者との打ち合わせも、思い出してみましょう。嫌な感じの営業マン、しっかりと打ち合わせをしなかったこと、言いなりになっていた自分……。そんなことを振り返り、今度は間違いのない打ち合わせを進めることです。
 住宅再入門――、それは一度、振り返るところからスタートするのです。


岡田憲治の週刊野次馬住宅nethttp://www7.ocn.ne.jp/~yajiuma/